裁判所の種類
日本の裁判所は最高裁判所と四種類の下級裁判所から成る。最高裁は長官 1 名・裁判官 14 名の終審裁判所。高等・地方・家庭・簡易の各裁判所がそれぞれ管轄事件を分担し、三審制の枠組みを支える。
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日本の司法機構は最高裁判所を頂点に、高等裁判所・地方裁判所・家庭裁判所・簡易裁判所の四種類の下級裁判所によって構成される。日本国憲法 76 条 1 項が「すべて司法権は、最高裁判所及び法律の定めるところにより設置する下級裁判所に属する」と定め、すべての法的紛争をこの系列の裁判所で一元的に処理する通常裁判所制度をとる。
最高裁判所
最高裁判所は東京に置かれる日本唯一の終審裁判所(憲法 81 条)であり、長官 1 名と裁判官 14 名の計 15 名で構成される。長官は内閣が指名し天皇が任命し、その他の裁判官は内閣が任命する。
最高裁の裁判体は大法廷(15 名全員)と小法廷(5 名)に分かれる。憲法判断や判例変更などの重要事項は大法廷で扱われ、通常の上告事件は三つの小法廷のいずれかで処理される。上告受理申立制度により、「法令の解釈に関する重要事項を含む事件」に限り上告が認められる形で事件の量的フィルタリングを行っている。
高等裁判所
高等裁判所は全国 8 か所(東京・大阪・名古屋・広島・福岡・仙台・札幌・高松)に本庁が置かれる。主に第二審(控訴審)として機能し、地方裁判所・家庭裁判所・簡易裁判所の第一審判決に対する控訴事件を扱う。知的財産に関する事件は東京高等裁判所に設置された知的財産高等裁判所が専門的に担当する。
地方裁判所
地方裁判所は各都府県に 1 か所、北海道に 4 か所(本庁合計 50 か所)設置される。民事・刑事の第一審として最も広い管轄を持ち、日常的な法的紛争の大部分を処理する。重大な刑事事件(死刑・無期懲役が想定される事件等)では裁判員裁判が実施される。合議制と単独制を使い分け、事件の複雑さや重大性に応じた審理を行う。
家庭裁判所
家庭裁判所は地方裁判所と同数(本庁 50 か所)置かれる独立した裁判所で、離婚・相続・養子縁組などの家事事件と、少年(20 歳未満)の非行事件(少年審判)を専門的に扱う。家庭裁判所調査官が関与し、事件の背景にある家族関係・生育環境などを調査した上で処遇を決定する福祉的機能を持つ。
簡易裁判所
簡易裁判所は全国 438 か所に設置され、比較的軽微な事件を迅速・簡便に処理するために設けられた。民事では訴額 140 万円以下の事件の第一審、刑事では罰金以下の刑・窃盗・横領などの比較的軽微な事件を扱う。裁判官 1 名の単独制が原則であり、簡略化された手続によって身近な法的紛争の解決を担う。
特別裁判所の禁止
憲法 76 条 2 項は「特別裁判所は、これを設置することができない」と明示的に禁じる。戦前の軍法会議や行政裁判所のように、特定の身分・事件のみを扱う独立した裁判系列を設けることを否定するものである。行政事件訴訟も通常の裁判所(主に地方裁判所・高等裁判所・最高裁判所)が扱う。
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