基本法則

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Created: 2026-06-15 Updated:

回路理論の基本法則を解説。オームの法則(V = IR)、キルヒホッフの電圧則(KVL:閉回路の電圧の総和はゼロ)、電流則(KCL:接続点の電流の総和はゼロ)の定義・式・直感的意味を体系化する。

基本法則 — オームの法則・キルヒホッフの電圧則(KVL)・電流則(KCL)

回路理論の基礎を成す 3 つの法則を解説する。オームの法則は電圧・電流・抵抗の定量的関係を与え、キルヒホッフの 2 法則(KVL・KCL)は任意の複雑な回路を解くための系統的手順を提供する。これら 3 法則を組み合わせることで、どんな複雑な回路の動作も原理的に導出できる。情報カットオフ 〜2025-08、confidence: medium 固定。

オームの法則(Ohm’s Law)

オームの法則は電圧・電流・抵抗の間の定量的関係を定義する。

V = I × R
  • V(Voltage):電圧、単位はボルト(V)
  • I(Current):電流、単位はアンペア(A)
  • R(Resistance):抵抗、単位はオーム(Ω)

変形すると I = V / R(電圧が大きいほど電流が多い)、R = V / I(電流に対する電圧の比が抵抗)となる。

直感的な理解:抵抗を「水の流れを妨げる管の細さ」に例えると、電圧は「水圧」、電流は「流量」に相当する。管が細い(抵抗大)ほど同じ水圧でも流量は少なく、同じ流量を確保するには大きな水圧が必要になる。

適用範囲:オームの法則は線形素子(抵抗値が電圧・電流に依存しない素子)に成立する。トランジスタや LED など非線形素子には直接適用できない。

キルヒホッフの電圧則(KVL)

キルヒホッフの電圧則(Kirchhoff’s Voltage Law、KVL)は閉回路(ループ)に関する法則だ。

回路の任意の閉ループを一周したとき、電圧降下の代数和はゼロ
ΣV = 0

言い換え:「ループ内の電源(起電力)の総和 = 素子での電圧降下の総和」。エネルギーは保存されるため、1 周すると元の電位に戻る。これはエネルギー保存則の電気回路版だ。

:直流回路に電源 E と抵抗 R₁、R₂ が直列に接続されている場合、KVL を適用すると E = V₁ + V₂ = I·R₁ + I·R₂ となり、電流 I = E / (R₁ + R₂) が求まる。

使い方:回路に複数のループがある場合、各ループに対して KVL を適用して連立方程式を立て、未知の電流・電圧を解く(ループ電流法、メッシュ解析)。

キルヒホッフの電流則(KCL)

キルヒホッフの電流則(Kirchhoff’s Current Law、KCL)は接続点(ノード)に関する法則だ。

回路の任意の接続点(ノード)で、流入する電流の総和 = 流出する電流の総和
Σ I_in = Σ I_out
(または代数的に Σ I = 0)

直感的な理解:電荷はノードに蓄積されない(電荷保存則)。水道の T 字継手と同じで、流入した水は必ずいずれかの出口から流出する。

使い方:回路の各ノードに対して KCL を適用して連立方程式を立て、未知の電流を解く(ノード電位法)。KVL と KCL を組み合わせると、任意の複雑な回路の全電流・電圧を求めることができる。

法則の組み合わせによる回路解析

KVL と KCL を組み合わせた回路解析の基本手順を示す。

  1. ノードとループを設定:回路図にノード(接続点)とループ(閉路)を定義する。
  2. KCL の適用:各ノードで流入・流出電流の関係式を立てる。
  3. KVL の適用:各ループを一周して電圧の代数和がゼロになる関係式を立てる。
  4. 連立方程式を解く:未知の電流・電圧の数と等しい数の独立な方程式が得られる。

これらの法則はすべての線形受動回路(抵抗・コンデンサ・コイル)に適用できる。交流回路では抵抗の代わりにインピーダンスを用いて同じ手順を踏む(tech-338)。

情報カットオフ 〜2025-08、confidence: medium 固定。

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