基本的人権
自由権(精神・経済・身体)、平等権(違憲判例 3 件)、社会権(生存権・教育・勤労・労働基本権)、参政権、請求権、公共の福祉による限界、13 条を根拠とする新しい人権(プライバシー権・環境権・知る権利)を解説。
article life ja 自由権(精神・経済・身体)、平等権(違憲判例 3 件)、社会権(生存権・教育・勤労・労働基本権)、参政権、請求権、公共の福祉による限界、13 条を根拠とする新しい人権(プライバシー権・環境権・知る権利)を解説。日本国憲法 — 基本的人権
基本的人権(fundamental human rights)は日本国憲法の三大原則の一つ。11 条は「国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与へられる」と宣言する。情報カットオフ ~2025-08、confidence: medium 固定。
自由権
自由権は国家が個人の自由領域に干渉しない「国家からの自由」である。
精神の自由
| 条文 | 権利 |
|---|---|
| 19 条 | 思想・良心の自由 |
| 20 条 | 信教の自由(政教分離原則を含む) |
| 21 条 | 表現の自由・集会・結社の自由・通信の秘密 |
| 23 条 | 学問の自由 |
経済活動の自由
22 条は居住・移転・職業選択の自由を保障し、29 条は財産権を保障する。いずれも公共の福祉による制約を受ける(22 条 1 項「公共の福祉に反しない限り」)。
身体の自由(適正手続)
31 条は「法律の定める手続によらなければ、その生命若しくは自由を奪はれ、又はその他の刑罰を科せられない」と定める。これは罪刑法定主義(31 条)・令状主義(33〜35 条)・自己負罪拒否特権(38 条)等の適正手続保障を包含する。
平等権(14 条)
14 条 1 項は「すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない」と定める。
違憲判例(主要 3 件):
| 判決 | 年 | 内容 |
|---|---|---|
| 尊属殺重罰規定違憲判決 | 1973 年(昭和 48 年) | 刑法 200 条の尊属殺に対する死刑・無期懲役限定は違憲(最大判) |
| 非嫡出子相続分差別違憲決定 | 2013 年(平成 25 年) | 嫡出でない子の相続分を嫡出子の 2 分の 1 とする民法規定は違憲(最大決) |
| 再婚禁止期間違憲判決 | 2015 年(平成 27 年) | 女性に 6 ヶ月の再婚禁止期間を定める民法 733 条のうち 100 日超過部分は違憲(最大判) |
社会権
社会権は国家が積極的に給付・保護を行う「国家による自由」である。
| 条文 | 権利 | 概要 |
|---|---|---|
| 25 条 | 生存権 | 「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」。プログラム規定説・法的権利説の対立あり |
| 26 条 | 教育を受ける権利 | 普通教育を受けさせる義務、義務教育の無償 |
| 27 条 | 勤労の権利・義務 | 勤労条件の法律による基準設定(労働基準法等の根拠) |
| 28 条 | 労働基本権 | 団結権・団体交渉権・団体行動権(争議権)の労働三権 |
参政権(15 条)
15 条は公務員の選定・罷免権が国民固有の権利であることを定め、普通選挙・秘密投票を保障する。国政選挙の選挙権は 18 歳以上(2015 年公選法改正)。
請求権
| 条文 | 権利 |
|---|---|
| 16 条 | 請願権 |
| 17 条 | 国家賠償請求権 |
| 32 条 | 裁判を受ける権利 |
| 40 条 | 刑事補償請求権 |
公共の福祉(12 条・13 条)
12 条は権利・自由の濫用を禁じ公共の福祉のために利用する責任を課す。13 条は個人の尊重・幸福追求権を保障しつつ「公共の福祉に反しない限り」の留保を付す。判例は一元的外在制約説(社会国家的公共の福祉=合理性の基準)を採りつつ、精神的自由には厳格な審査、経済的自由には合理性の審査を適用する傾向がある。
新しい人権
列挙されていない権利は 13 条の幸福追求権を根拠に解釈上承認されてきた。
| 権利 | 根拠 | 状況 |
|---|---|---|
| プライバシー権 | 13 条 | 判例・学説上確立。「みだりに私生活をのぞかれない権利」 |
| 環境権 | 13 条・25 条 | 学説上有力も最高裁は未承認 |
| 知る権利 | 21 条・13 条 | 情報公開法(1999 年)の理念的根拠として参照 |
| 自己決定権 | 13 条 | 患者の治療拒否・ライフスタイル選択等の文脈で議論 |
| アクセス権(反論権) | 21 条・13 条 | 学説上の議論あり、判例は消極的 |
Backlinks
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