Cardano(カルダノ)
査読主導開発の L1 ブロックチェーン。Ouroboros PoS・eUTXO モデル・Haskell 由来の Plutus および Aiken スマートコントラクト・Hydra L2・Voltaire オンチェーン統治(CIP-1694)を特徴とし、ADA がネイティブトークン。
article technology ja 査読主導開発の L1 ブロックチェーン。Ouroboros PoS・eUTXO モデル・Haskell 由来の Plutus および Aiken スマートコントラクト・Hydra L2・Voltaire オンチェーン統治(CIP-1694)を特徴とし、ADA がネイティブトークン。Cardano(カルダノ)
Cardano は、Charles Hoskinson と IOG(Input Output Global)が主導する研究主導・査読論文ベースの L1 ブロックチェーンである。コンセンサスに Ouroboros PoS を採用し、スマートコントラクトのデータモデルとして eUTXO(extended UTXO)を採用する。Plutus(Haskell ベース)および軽量言語 Aiken による開発環境、L2 スケーリングの Hydra、Voltaire フェーズで実装されたオンチェーン統治(CIP-1694)を持つ。ネイティブトークンは ADA。情報カットオフ ~2025-08、confidence: medium 固定(2026-06 時点での外部再検証は未実施)。
Ouroboros PoS と eUTXO モデル
Cardano のコンセンサスは Ouroboros ファミリーと呼ばれる PoS プロトコルで、Edinburgh 大学 Aggelos Kiayias らとの共同査読研究として発表された。ステーキングプールがスロットリーダーに選出される確率は、委任された ADA の割合に比例する。フォーク耐性と安全性の証明がアカデミックレベルで公開されている点が特徴で、同様に PoS を採用する Ethereum との差別化点となっている。
トランザクションモデルには eUTXO(extended Unspent Transaction Output) を採用する。Bitcoin の UTXO モデルを拡張し、各 UTXO にデータ(datum)とスクリプト(validator)を付属させることができる。Ethereum のアカウントモデルと異なり、トランザクションの実行結果がトランザクション構築時に確定するため、予測可能な手数料と並列実行の容易さが得られる。ただし、ステートの共有が難しいため特定の DeFi パターン(並行アクセス型 AMM など)の実装が複雑になる側面もある。
スマートコントラクト(Plutus・Aiken)
Plutus は Haskell をベースにした Cardano のスマートコントラクト言語・実行環境である。オンチェーンコード(validator)はハスケル由来の Plutus Core にコンパイルされ、Cardano ノードの Plutus VM(PVM)で評価される。型安全性が高く、形式検証との親和性があるが、Haskell の学習曲線が DApp 開発のハードルとなってきた。
Aiken は 2022 年以降に台頭した Cardano 専用スマートコントラクト言語で、Rust に近い文法を持ち、Plutus Core へのコンパイルが高速かつ軽量である。型推論・パターンマッチ・テストフレームワークを内蔵し、エコシステムでの採用が急速に広がった。
Mithril は Cardano 独自の軽量クライアント向け暗号技術で、ステークベースの STM(Stake-based Threshold Multisignatures)を用いてフルノードなしに安全な同期を実現するプロジェクトである。
Hydra L2 とスケーリング
Hydra は Cardano の L2 スケーリングソリューションで、State Channel ベースの設計を採用する。Hydra Head プロトコルは参加者グループがオフチェーンで高速かつ低コストのトランザクションを実行し、必要時にのみ L1 へ決済するモデルである。理論上、Head あたり毎秒数千トランザクションが可能とされる。
オフチェーンイソファーモルフィズム(isomorphic state channel)として知られる設計上の特徴は、L1 の eUTXO セマンティクスをそのまま Hydra Head 内でも再現する点にある。同じ Plutus スクリプトを L1・L2 双方で実行でき、移行コストが低い。
アップグレードロードマップ(Vasil・Chang・Voltaire)
Vasil ハードフォーク(2022-09) — Plutus v2 の導入と参照入力(Reference Inputs)・インライン Datum・参照スクリプトなど DApp 効率化のための低レベル改善を含む。手数料の削減とスクリプトサイズの最適化が実現された。
Chang ハードフォーク(2024-09) — Voltaire 統治フェーズの幕開け。CIP-1694 で定義されたオンチェーン統治フレームワーク(DRep 制度・Constitutional Committee・SPO 投票)が有効化された。ADA ホルダーが直接または DRep(委任代表者)を通じてプロトコル変更に投票できる仕組みを導入した。
Voltaire は Cardano が「完全に分散した自律コミュニティ主導のシステム」となる最終フェーズを指す。オンチェーン財務(Treasury)・Constitution・DRep 選挙が連携し、IOG や Cardano Foundation からの段階的な権限移譲が続いている。
ADA と主要人物
ADA はネイティブトークンであり、ステーキング報酬・取引手数料・統治投票に使われる。発行上限は 45 億 ADA(うち ~28% が Treasury に保留)。
Charles Hoskinson は Ethereum の共同創設者の一人(後に離脱)であり、IOG の CEO として Cardano の研究・開発を主導する。査読論文ベースの開発姿勢と、エコシステムへの積極的なコメントで知られる。IOG(Input Output Global) は Cardano の技術開発を担う企業で、Edinburgh 大学・東京工業大学など複数の大学との共同研究を行う。Cardano Foundation はスイスに拠点を置き、エコシステムの普及・教育・規制対話を担当する。
Backlinks
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